この記事で分かること(目次)
🧭 はじめに:IPアドレスとは?
インターネット上で、すべての機器(パソコン、スマホ、プリンタなど)に
割り当てられる “住所” のようなものです。
📘 例:
192.168.1.10
これは「IPv4アドレス」の例で、
- 192.168.1 が「ネットワークの場所」
- 10 が「その中のパソコンの番号(ホスト)」
を表しています。
🧱 サブネットマスクとは?
IPアドレスの中で、どこまでが「ネットワーク」部分で
どこからが「ホスト」部分なのかを示す**マスク(覆い)**です。
📘 例:
IPアドレス:192.168.1.10
サブネットマスク:255.255.255.0
→ ネットワーク部:192.168.1
→ ホスト部:10
つまり、このネットワーク(192.168.1.0)には
ホストが「0〜255」まで存在できる(実際には254台)ということ。
🔢 CIDR(/24 など)の表記
サブネットマスクを省略して書くとき、
「255.255.255.0」は /24 と書かれます。
理由:
255.255.255.0 = 11111111.11111111.11111111.00000000
→ 「1」が24個並んでいるからです。
📘 よく出るCIDRの例:
| サブネットマスク | CIDR表記 | 利用可能ホスト数 |
|---|---|---|
| 255.255.255.0 | /24 | 254 |
| 255.255.255.128 | /25 | 126 |
| 255.255.255.192 | /26 | 62 |
| 255.255.255.240 | /28 | 14 |
🧮 練習問題①
IPアドレス:192.168.10.33
サブネットマスク:255.255.255.240
このネットワークの
- ネットワークアドレス
- ブロードキャストアドレス
を求めましょう。
✅ 解説:
255.255.255.240 は /28
→ 1サブネットあたり16個のアドレス(2⁴ = 16)
→ 利用可能ホストは 14台(16−2)
範囲は:
192.168.10.0〜192.168.10.15
192.168.10.16〜192.168.10.31
192.168.10.32〜192.168.10.47 ←★33はここ
したがって:
- ネットワークアドレス:192.168.10.32
- ブロードキャストアドレス:192.168.10.47
🧮 練習問題②(過去問風)
IPアドレス 10.0.0.130 / 25 のネットワークに属する端末が通信できる範囲として正しいものはどれか。
A. 10.0.0.0〜10.0.0.127
B. 10.0.0.128〜10.0.0.255
C. 10.0.0.64〜10.0.0.127
D. 10.0.0.0〜10.0.0.255
✅ 解説:
/25 → 255.255.255.128 → 1サブネット=128個
→ ネットワークは 0〜127 と 128〜255 の2つに分かれる。
アドレス130は後半に含まれるので、
正解は B(10.0.0.128〜10.0.0.255)
🧩 ちょっと実務的な話
もし会社のネットワークで「部署ごとにPCを区切りたい」とき、
サブネットを分けることで、
通信の混雑回避・セキュリティ強化 ができます。
たとえば:
- 管理部:192.168.10.0/26
- 営業部:192.168.10.64/26
- 技術部:192.168.10.128/26
のように分けるとスマートです。
🌐 まとめ
| 用語 | 意味 | 例 |
|---|---|---|
| IPアドレス | 機器の住所 | 192.168.1.10 |
| サブネットマスク | ネットワークとホストの境界 | 255.255.255.0 |
| CIDR表記 | ビット数で表す略記法 | /24 |
| ネットワークアドレス | ネットワークの識別用 | 192.168.1.0 |
| ブロードキャストアドレス | 全員宛て送信用 | 192.168.1.255 |
✏️ 次回予告
次は、実際にネットワークをつなぐ「ルータの働き」へ進みます。
