ITインフラやネットワーク分野は、基本情報技術者試験で毎回のように出題される重要テーマです。特に「LANの仕組み」「IoTの構成要素やセキュリティ」は頻出。今回は、代表的な問題例をピックアップして、出題傾向と解説をまとめます。
この記事で分かること(目次)
1. LANトポロジに関する問題
問題例
企業内LANを構築する際、各端末をスイッチングハブに接続して構成する形態はどれか。
A. バス型
B. スター型
C. リング型
D. メッシュ型
解説
現在のLANは、ほとんどが スター型(B) を採用しています。中央にスイッチングハブを置き、各端末をそこに接続する方式です。障害時の影響範囲やコストの観点から最も一般的です。
2. VLANに関する問題
問題例
ある会社では、部署ごとにLANを分割する必要がある。物理的には同じスイッチに接続しているが、論理的にネットワークを分離できる仕組みはどれか。
A. サブネットマスク
B. VLAN
C. NAT
D. ポートフォワーディング
解説
答えは B. VLAN。Virtual LAN によって、同じスイッチ内でも異なるグループに論理分割が可能です。セキュリティやブロードキャスト制御の観点からよく利用されます。
3. IoTにおけるセンサーとアクチュエータ
問題例
IoTシステムで「温度を検知する」役割を果たすのはどれか。
A. アクチュエータ
B. センサー
C. ゲートウェイ
D. クラウド
解説
答えは B. センサー。センサーで収集したデータをゲートウェイ経由でクラウドに送信し、分析結果に基づいてアクチュエータ(モーターやスイッチ)が動作する流れがIoTの基本です。
4. IoTセキュリティに関する問題
問題例
IoT機器において、セキュリティ上特に懸念される事項はどれか。
A. ファームウェア更新が行われないこと
B. IPアドレスが重複すること
C. 無線LANの通信速度が遅いこと
D. バッテリー寿命が短いこと
解説
正解は A. ファームウェア更新が行われないこと。IoT機器は長期間使われるため、セキュリティホールが残ると攻撃に悪用されやすいです。試験では「アップデート・認証・暗号化」がキーワードです。
5. LANの通信制御(CSMA/CD)
問題例
イーサネットにおいて、CSMA/CD方式で「衝突(コリジョン)」が発生した場合の動作はどれか。
A. 衝突したフレームをすぐ再送信する
B. 衝突を検出した端末がランダム時間待ってから再送信する
C. スイッチが自動的に衝突を解消する
D. 衝突が発生した端末は通信を停止する
解説
正解は B。イーサネットのCSMA/CD(Carrier Sense Multiple Access with Collision Detection)は「空いていれば送信 → 衝突したらランダム時間待機 → 再送信」という仕組みです。
まとめ
- LAN分野では「トポロジ・VLAN・通信方式」が頻出。
- IoT分野では「センサーとアクチュエータの役割」「セキュリティリスク」が必ず問われます。
- キーワードは「分離(VLAN)」「検知(センサー)」「更新(ファームウェア)」!
🔍 LPWA/IoT・LAN 関連の過去問と解説
次に・・・
LPWA を含めた LAN/IoT 関連で、過去問をピックアップして解説してみます!
これを知っておくと、試験で似た問題が出たときサッと判断できます。
以下は LPWA(Low Power Wide Area) や IoT 無線、通信方式などに関する過去問です。
試験レベルで “何が聞かれているか”、どこをキーワードとして押さえるかを一緒に見ていきましょう。
問題A:応用情報技術者 平成29年秋期 午前 問10【LPWAの特徴】
問題内容
IoTでの活用が検討されているLPWA (LowPower, WideArea) の特徴として適切なものはどれか。
選択肢の一つが:
エ バッテリ消費量が少なく,一つの基地局で広範囲をカバーできる無線通信技術であり,複数のセンサーが同時につながるネットワークに適している。参考: 応用情報技術者試験ドットコム
正解:エ 参考: 応用情報技術者試験ドットコム
解説ポイント
- LPWA の “Low Power(省電力)+ Wide Area(広域)” がキーワード。
- 通信速度はそれほど速くないことが多い。
- 多数のセンサーが散らばっていて、電池など限られた電源で動かすことが多い。
- 選択肢に「高速」「大容量」などがあったらそれは誤り(Wi-Fi や 5G みたいなもの)。
問題B:ITパスポート 令和2年秋期 問70【LPWAの特徴】
問題内容
LPWA の特徴として適切なものはどれか。
選択肢の「イ」が正解で:
イ 低消費電力型の広域無線ネットワークであり,通信速度は携帯電話システムと比較して低速なものの,一般的な電池で数年以上の運用が可能な省電力性と,最大で数十kmの通信が可能な広域性を有している。 ITパスポート試験ドットコム
正解:イ 参考: ITパスポート試験ドットコム
解説ポイント
- “数年以上の運用” や “広い範囲での通信” といった語がヒント。
- 携帯電話や高速無線と比べて速度は劣るが、IoT 用途ではそれで十分なケースが多い。
- 消費電力を抑えることが非常に重視される。
問題C:応用情報技術者 令和3年春期 午後 問4【LPWA を使ったシステム設計】
問題内容
駐車場管理システムを IoT 化するにあたり、端末Pというセンサー付き通信端末を設置し、通信方式を決める検討問題。
その中で「通信方式として LPWA 通信サービス (例えば LTE-M) の採用」を選んで、通信頻度やデータ量、料金、暗号化、送信エラー時の処理などを考える。参考: 応用情報技術者試験ドットコム
設問の例
- 端末Pからクラウドサービスへデータを送信する頻度をどのくらいにするか
- LPWA 通信を使うことで、どのプランが通信料金が最も安くなるか
- エラーがあったときのデータ蓄積/再送処理
解説ポイント
- LPWA は毎回大量データを送る通信方式には向かない → データ量・通信頻度を抑える設計が必要。
- バッテリー寿命・通信料金を考えながら方式を選ぶ。
- セキュリティ(暗号化など)も含めて、通信コストと性能のトレードオフを考える問題。
💡 押さえておきたいキーワードとポイント
| 用語/ポイント | 意味・ポイント |
|---|---|
| LPWA | Low Power Wide Area。省電力で広範囲通信。IoTデバイスで重要。 |
| 省電力性 | バッテリー消費を抑えること。 |
| 広域性 | 数 km ~ 数十 km の通信が可能なこと。基地局あたりのカバー範囲が大きい。 |
| 低速度 | データ速度は遅めで、大容量データや動画にはあまり向かない。 |
| 通信頻度・プラン | 通信回数やデータ量が多すぎるとコスト・電力で不利になる。設計で調整する。 |
| エラー処理と再送 | 通信が不安定になる可能性が高いため、データ欠損を防ぐ工夫が問われることがある。 |
