こんにちは!今回は、**補助記憶装置の内部構造(HDD)**について、図を交えながら分かりやすく解説していきます。
この記事で分かること(目次)
◆ 図で見る!ハードディスクの基本構造
📘 ハードディスク(HDD)の構造概略:
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│ トラック │ ← 同心円状の記録領域
│ ┌──────────────┐
│ │セクタ(扇形)│ ← トラックを分割した最小単位
│ └──────────────┘
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(上から見たディスク面)
- トラック(Track):ディスクを円形にスライスした同心円状の記録線
- セクタ(Sector):トラックをさらに扇形に分割した部分。HDDはセクタ単位で読み書きします。
🌀 シリンダとは?
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│ ↑ │ ← 読み取りヘッド
│ │ ┌────┐ │
│ ▼ │ディスク1│ ← トラック1
│ └────┘
│ ┌────┐
│ │ディスク2│ ← トラック1(同じ半径)
│ └────┘
│ ┌────┐
│ │ディスク3│ ← トラック1(同じ半径)
│ └────┘
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→ この“縦のまとまり”=**シリンダ(Cylinder)**
- シリンダ:複数のディスクにおいて、同一のトラック番号(同心円)の集まりです。ディスクが重なっている構造の中で、「垂直方向に同じ位置にあるトラック群」を指します。
◆ 用語のまとめ
用語 | 説明 | 試験でのポイント |
---|---|---|
トラック | ディスク表面の同心円状の記録領域 | データの記録単位の一つ |
セクタ | トラックを分割した最小単位(読み書きの単位) | 容量計算やアクセス単位として出題される |
シリンダ | 同一トラック番号のディスク面を縦に束ねた集合 | アクセス効率の理解に必要 |
クラスタ | 複数セクタをまとめた管理単位(OS視点) | ファイルシステム関連で登場する |
では今までにどんな問題が出たか調べてみました。
✅ 過去問1:容量計算(セクタ・トラック・シリンダ)
平成31年春 午前 問24
ある磁気ディスク装置は、1つのシリンダ当たり5トラックあり、1トラック当たり100セクタ、1セクタの記憶容量は512バイトである。このとき、1シリンダ分の記憶容量は何バイトか?
🔍 解き方
Step 1:セクタのサイズ → 512バイト
Step 2:1トラック = 100セクタ → 512 × 100 = 51,200バイト
Step 3:1シリンダ = 5トラック → 51,200 × 5 = 256,000バイト
✅ 答え:256,000バイト
✅ 過去問2:HDDとSSDの特徴比較
令和元年秋 午前 問23
SSDの特徴として適切なものはどれか。
A. データの読み書き時にディスクが回転するため、アクセス速度はHDDと同程度である
B. 機械的な可動部分がないため、振動や衝撃に強い
C. 書き込み寿命が無制限なので、耐久性はHDDよりも高い
D. コストパフォーマンスが高いため、HDDよりも一般的に低価格である
🔍 解き方
- A:誤り。SSDはディスクが回転しない(フラッシュメモリ)
- B:正解。SSDは可動部分がないので衝撃に強い
- C:誤り。SSDには書き込み回数制限がある
- D:誤り。HDDの方が容量単価は低い
✅ 答え:B
✅ 過去問3:アクセス方式の理解(ランダム vs シーケンシャル)
平成30年春 午前 問25
記憶装置のアクセス方式に関する記述のうち、ランダムアクセス方式に該当するものはどれか。
A. テープ装置のように、アクセスしたいデータの位置まで順番に読み進める方式
B. 任意の記憶位置に、直接アクセスできる方式
C. データを一定間隔で順に読み書きする方式
D. 最後にアクセスした位置からの相対位置でアクセスする方式
🔍 解き方
- A:テープ装置=シーケンシャルアクセス → ✕
- B:ランダムアクセスそのものの定義 → ◎
- C:これはシーケンシャル
- D:これは相対アドレス指定などで使う概念
✅ 答え:B
✅ この分野の出題傾向まとめ
問題タイプ | 内容 | 対策ポイント |
---|---|---|
容量計算系 | セクタ×トラック×シリンダ | 単位換算、掛け算が基本 |
装置比較系 | HDDとSSDの特徴 | 特徴を表で覚えるのが効果的 |
アクセス方式系 | ランダム or シーケンシャル | 記憶媒体の種類ごとに覚える |
ファイル管理系 | クラスタ、ブロックサイズなど | OSレベルの記憶管理理解が必要 |
🔚 まとめ
セクタ・シリンダといった物理的な概念から、アクセス方式やデバイスの特徴比較まで、補助記憶装置の分野は「定番」で、得点源にしやすいテーマです。
特に「容量計算」は出題頻度が高いので、「1セクタの大きさ × セクタ数 × トラック数 × プラッタ数」といった計算式をしっかりマスターしようと思います!
明日は入出力インターフェースについてまとめてみます。なんだか、家にごちゃごちゃあるたくさんのケーブルたち・・・。先っちょの形がビミョーに違うので、捨てるに捨てられないし、使いたい時にぴったりの形状のがなかったりして、イラッとすることも。せめて、名前は覚えてあげよう(笑)